遊泳中の魚体をビデオ撮影することで、その体長や体重をほぼ正確に測定できる、「魚体測定ステレオカメラ&ソフトウエア
AM-100」が、AQ1
SYSTEMS社(本社:オーストラリア)から発売された。高性能のデジタルビデオカメラと専用ソフトウエアにより、高速で泳ぐ400kgクラスの大型マグロの体測も可能である。
ビデオ画像を専用ソフトで解析
AM
-100は、2つの高感度レンズを有する水中デジタルビデオカメラ、専用ソフトウエアをインストールした市販のノートパソコン(ウインドウズベース)、両
者をつなぐケーブル、の3ユニットからなり、概ね右図のように使用する。そして、次のような手順により、遊泳中の養殖魚の体長と体高、さらに体重を求める
ことができる。
(1)液晶モニターに映し出された魚群をビデオ撮影する。
(2)解析画面でビデオの動画をコマ送りにし、魚体が最も伸びきった画像を選択する。
(3)上記の画像を使って体長と体高を算出する。その方法は、頭部前端と尾鰭基底(もしくは尾鰭彎入部の内縁)、最も体高が大きい部分の最上部と最下部、
の計4ヵ所をポイントするだけでよい(写真参照)。デジタルビデオカメラにはレンズが2つ付いており、まったく同じ時期・同じ向きの、レンズの位置だけが
異なる2つの静止画像が得られるので、レンズとレンズの距離(約90cm)が“物差し”となり、体長と体高が算出される。
(4)予めデータベース化された“体長と体高と体重の関係”から、当該個体の体重が算出される。
あらゆる養殖魚種に対応可能
魚の体長と体高と体重の関係は、クロマグロについては近畿大学水産研究所などの協力を得て、すでにデータベース化されている。また、各事業者(養殖業者な
ど)が蓄積している、様々な養殖魚種の体長・体高・体重データを利用し、その事業者専用の解析ソフトウエアとすることが可能である。すなわち、あらゆる養
殖魚種について、生簀内を群泳している状態から、個体毎の体重を知ることができる。さらに、別売のフィッシュカウントソフトウエアにより、ビデオ画像から
尾数をカウントすることも可能だ。
デジタルビデオカメラの解像度は140万画素、消費電力は24W、耐用深度は30m。電源は、12Vバッテリーまたは120/240VのACアダプター。
詳細は、同社ホームページを参照されたい。
■問い合わせ先
AQ1 SYSTEMS
日本オフィス
〒752-0997
山口県下関市前田2-1-20-307
TEL/FAX 0832-33-6950
E-mail:info@aq1systems.jp
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AM-100の使用状況(イメージ図)
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