建設業および関連コンサルタント業などで多くの実績を誇る日本建設技術(株)が製造する、水産養殖用ろ過材「クリスタルバイオ」が好評だ（総販売元：(株)ニッケン）。
　同製品は、原料にガラス質基材を使用し、これを微粒子に粉砕して発泡剤を混合した後、900℃の焼成炉で軽量セラミック化したろ過材。その連続多孔質は 桁外れの接触表面積（従来のプラスチック製ろ材の数倍〜数十倍）を持っており、好気性バクテリアを大量に繁殖させるため、アンモニアの分解が安定的に行わ れる。また、同製品自体が弱アルカリ性で、pH緩衡機能を有するため、硝化によるpHの大幅低下を防ぎ、飼育水を弱アルカリ性に保つ。
　同製品の主な特徴は次の通り。
(1)アンモニアの分解速度が速くなる（硝化作用）。
(2)硝酸性窒素の蓄積量が少なくなる（脱窒作用）。
(3)粒径が10〜50mmと小石状で、サンゴろ過材に比べて軽量であるため、どのようなろ過槽にも対応でき、ろ材の充填や水洗などの作業も容易。
(4)魚に適した水質を維持することができるので、注水量が少なくて済み、加温のための燃料費削減につながる。
　同製品の導入例として、海水魚ではクロマグロ、アカウニ、アコヤガイ、淡水魚ではアユ、チョウザメ、ウナギ産卵飼育などが挙げられる。また、同製品は、 国内の試験研究機関、民間養殖場での実績はもちろん、ベルギー、英国、ドイツ、カナダ等々、海外でも広く使用され、定評を得ている。

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