中圧紫外線ランプの採用と殺菌性能の可視化等により、用水の殺菌効果を格段に向上させた紫外線殺菌装置「アトランティウム・HODシステム」*が、島貿易(株)から販売されている。同装置は、発売以来15年で、世界の陸上養殖場、製薬研究所、飲料工場等々に2,000ユニット以上の納入実績を有し、その信頼性の高さが裏付けられている。同装置の標準紫外線照射量設定は120mj/cm2となっており、水産で問題になっている微生物(細菌、ウイルス、幼生、寄生虫等)のほとんどを処理できる。
主な特長は以下の通り。
(1)殺菌性能の可視化
タッチパネル式のモニター画面で初期値としての必要照射線量、MAX流量、紫外線透過率を設定しておくことにより、これらの数値が変化するとインバー
ターによって自動的に照射線量の出力調整を行い、最適な殺菌性能が維持される。また、このことをモニター画面で確認できる。
(2)中圧紫外線ランプの採用
同社によれば、以前は低圧紫外線ランプ(主波長253.7nm)の殺菌効率が高いとされていたが、近年の研究成果および同装置の実績により、中圧紫外線
ランプ(波長域230.0〜450.0nm)の方がより確実に殺菌できることが判明している。水産システムではこれまでに、処理量10〜8,000m3/h程度までの設備の納入実績がある。
(3)光ファイバー理論による確実な紫外線照射構造
紫外線照射部の特殊構造により、ランプから放射された紫外線は全反射して処理水内に戻る。そのため、ランプから遠い部分や物質の影になっている部分でも均一な高殺菌性能が得られる。
(4)US-EPAによるバリデーション取得
モニター表示と実際の紫外線照射量が一致していることが公式に保証されている。すなわち、US-EPA(米国環境保護庁)の紫外線殺菌ガイダンスマニュアルに基づいた、第三者機関による承認(バリデーション)を受けている。
(5)耐塩水性能
耐塩水性能にも優れており、長年にわたり使用できる。
(6)メンテナンスも容易
同装置はユニット構造になっており、簡単な配管工事と三相200V電源への接続だけで設置できる。また、装置をキャスタで引き出せるため、内部洗浄なども短時間で行える。
(7)運転状況の確認と記録
運転状況(装置のON・OFFや、トラブル状況)の全てをタッチパネルで確認できる。また、オプション機能として、全運転データを記録し、トレーサビリティ等の要求に対応することもできる。
* HODは、Hydro-Optic Disinfectionの略。
■ 問い合わせ先
島貿易(株)
事業開発推進本部 事業推進部
〒104-0061
東京都中央区銀座2-12-14
TEL 03-3546-3135
E-mail
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タッチパネル式のモニター画面
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施工例
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