フグ目魚類の外部寄生虫(シュードカリグス・フグ)の薬浴剤「マリンディップ®」が、
(株)インターベットから発売された(製造元:(株)武蔵野化学研究所)。成分はピルビン酸メチルで、薬浴濃度300ppmで15分間薬浴(薬液1㎥あた
り総魚体重40kg以下)することにより、トラフグ養殖で厄介なカリグスを効果的に駆除できる。また、同剤は海水で容易に分解される、環境に優しい製剤で
もある。
同社によれば、カリグスをマリンディップに曝露すると、まず体色が黒化し、時間を経ると赤っぽく変化。曝露2日後には、ほとんどのカリグスが死亡すると
いう。臨床試験では、養魚場でカリグスが寄生したトラフグをマリンディップで薬浴し、駆虫率を無投薬群と比較したところ(1群500尾、平均魚体重
184g、平均水温24℃)、薬浴群の駆虫率は78.4%、対照群(無投薬群)のそれは0.8%だった。
マリンディップは6Lのポリエチレン容器入りで、その使用手順は、
(1)生簀内の総魚体重、薬浴シートのサイズから同剤の使用量を計算する(例えば、40tの海水に対しては12L=本品2本)。
(2)船槽等を用いてマリンディップを一旦、海水で薄める。
(3)薄めた薬液を薬浴槽に均一になるように加え、撹拌する。
(4)混合した薬浴槽に魚体を入れ、15分間薬浴する。
(5)薬浴後、処置魚を現場海水中に戻す。
となる。
食用に供するための使用禁止期間は1日間。
■ 問い合わせ先 (株)インターベット
ポートリー&アクアカルチャー事業部
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